
長寿命塗装技術研究会の栗山です。
茨城県水戸市から外壁塗装を中心に、大切な住まいで長く暮らすための秘訣をお届けしています。
外壁塗装をする際に失敗したくない!多くの人はそう思います。
でも残念なことに、あまり良くない業者も悪徳業者もいるのがこの業界です。
そこで今回は外壁塗装で失敗しないために、外壁塗装を依頼する際の窓口ともいえる営業マンについて書いてみます。
こんな営業トークをする営業マンや会社ばかりではありませんが、外壁塗装で失敗しない為に、知っておいて欲しいと思います。
外壁塗装で失敗しないために:新築~5年ぐらい
家を建て、憧れのマイホームに住みだすといろいろな訪問者があります。
知人・友人・親戚でしたら嬉しいのですが、そうとも限りません。
「3カ月でいいので新聞取りませんか?」
「太陽光発電、今は普通ですよ」
「ベランダの上にテラスをつけませんか?」
「屋根の無料点検していますよ」
などの勧誘を主とした営業です。
さらには電話攻撃もあります
「資産活用しませんか?」
「屋根の無料点検です」
「ハウスクリーニングをお試し価格でやってみませんか?」
などなど。
新築でなくても、このような営業マンの訪問や電話を受けたことはあるでしょう。
でもこれらの場合はカンタンです。
「結構です」
この一言で断れます。
営業マンも慣れたもので、この一言を聞くとスッと身を引いていきます。
たまにシツコイ営業マンもいますが、出来る営業マンほど引き際が早いです。
考えてみれば、一日に何件、何十件も訪問し、電話するのですから、興味のない人に時間を割いている余裕はありません。
営業マンは大変なのです(笑)
必要のないものは、ハッキリと断りましょう。
外壁塗装で失敗しないために:5年~8年
新築から5年ぐらい経過します。
家は生活しやすいように動線が作られ、程度の差こそあれ、近所の人とも交流ができ街にも慣れ親しんできます。
地域交流が盛んな所では、子供などの家族のつながりができていることでしょう。
このころから、それまでの営業マンとは別にある業種の営業マンが増えてきます。
それが住宅塗装の営業マンです。
この営業マンはそれまでの営業マンとは少し違います。
今までの営業マンはあなたの家を訪問し断られると、隣の家を訪問していました。
しかし、この頃から訪れる住宅塗装の営業マンは明らかにあなたの家をめがけてやってくるのです。
「ペンキ屋ですけれど、外カベ、塗り直しませんか?」
まだ5年ぐらいです。
当然ながら「まだ建てたばかりで問題はありませんから、結構です」断ります。
営業マンも、この頃は「そうですか、ではまた」と言って帰ってくれます。
ところがそれから1、2年経つと、少しだけ事態が変わってきます。
あなたは同じ様に営業マンに断ります。
すると営業マンは
「壁にうっすらヒビが見られますよ」
「雨漏りの原因になりますよ」
「壁がうす汚れてきていますよ」
そんな言葉を言ってくるようになります。
とりあえずその場では営業マンを帰すものの、後日、気になってゆっくり見てみると確かに壁は汚れている、コケのようなものもある。ヒビといっていたのはアレかもしれない。
少しだけ不安に駆られるものの「まだ雨漏りもしていないし、10年も経っていないから大丈夫」と思いたい気持ちもあります。
ここで大切なことは、営業マンが言っている事実と実際のあなたの外壁の事実をしっかり把握することです。
この時点で、ウソをいってくる営業マンもいます。
キチンと事実の確認をすることが重要です。
外壁塗装で失敗しないために:7、8年~10年
このころになると週に2~3人ぐらい、塗装の営業マンがやってくるようになります。
確かに言われてから注意してみていると、少しずつ汚れも広がっているし、ヒビも気になるようになります。
ネットで調べると、どれも外壁塗装をした方がいいタイミングとは書かれている上に、遅くなると大変になるともあるので不安にも駆られます。
ウチの家は「普通」のペンキで普通にやってもらうと、いくら位かかるのか知っておこう。次のボーナスの予算を決めることもしなくては。
そんな時に来た、感じの良さそうな営業マンに聞いてみます。
「この家だと、普通にお願いするといくら位?」
「ちょっと家を見させてください」
一緒に家を回って見ていると
「何坪でしょうか?」「だいたい30坪ぐらいです」
「では今度見積りを持ってきます」とあっさりです。
後日、見積書をいただき家族で検討します。
「だいたい30坪と答えただけで見積りが出てくるのはオカシイ」
「30坪といっても窓など塗らないところもあるから見積りは一律ではないはず」
「そもそも一式という表現だと何にどのくらい掛っているのかわからない」
疑問は次々に生まれてきます。
外壁塗装は決して安くない金額です。感じの良さそうな営業マンであっても、疑問が不安、不信へと変わってきたら、即日に断りましょう。
今度はに、近所で外壁塗装工事をしているという会社の若い営業マンが来ました。とても熱心なので「いくら位するの?」と聞いてみます。
「詳しい者がいますので、後ほど連れて来ます」と言い、詳しい人を連れて来てくれました。
詳しい人はまず教えてくれました。
外壁を触って、指に白い粉が付いた状態を見せて「これはチョーキングと言って外壁の防水が劣化している状態です」これは先日の営業マンにはなかった説明です。
やはり専門家は違う、と感心していると
「このまま放置すると、雨が降るたびに壁から雨水が染み込んできます」
「すると大切な家の柱が腐ってしまいますよ」
「今の内に塗らないと大変なことになりますよ」
畳みかけるように言われ、見積りを出してもらうことにします。
するとこれも先日の営業マンとは違い、細かく測るだけでなく、雨どいや雨戸までしっかり見ていきます。
しっかりと計測したり、細かい点を見たりするのは見積りを作る上での重要なポイントです。
しかしチョーキングが現れたからといって、すぐに柱が腐るわけではありません。今すぐやらないと大変なことになる、と不安をあおるのは営業マンが使うトークの1つでもあります。
但し、場合によっては本当に早急に手当てが必要なこともあります。
外壁塗装で失敗しない為に:見積り~工事
なんと営業マンはその日の夜に見積書を持ってきました。
やけに早い、と思いながら見積書をみると、先日の営業マンの見積書よりかなり高額になっています。
「結構な金額ですね」と聞くと「いい塗料を使っていますからこのぐらいします」と返されます。
「では後日、連絡します」といっても営業マンは帰りません。そのうち値段を下げるから、今日契約して欲しい、と言い出す始末。
まあ、近所でもやっているし、しっかり計測していたし、早い方がいいのは聞いたから、そんな思いで契約をします。
いよいよ工事が始まります。無事に工事は順調に進み、8割ぐらいが完成した時、一部に塗装されていない箇所があることに気づきました。そこは見積り時に塗装してもらう約束をした場所でした。
職人に聞くと「そこは塗らないことになっている」との返事。あわてて営業マンに確認すると「塗ると約束した覚えはない」と言われます。
「言った」「言わない」となり見積書にそんな記載はないとまで言い出す営業マン。契約前の人の良さそうな笑顔は一転しています。
「塗って欲しいのであれば別料金になります」とまで言う。また窓ガラスにペンキが付いているの事に気づいたので伝えると「多少のペンキが付くことはよくあること、しかたない」と軽くながされてしまいます。
なんだかもやもやしたまま、納得がいかないまま「工事は完了」と言ってきます。仕方がないので、しぶしぶ了解し期日までに支払うことを言います。
すると即座に足場を解体し、引き揚げて行きました。
専門家だと思って信頼して依頼したはずなのに…こんなはずではなかった。。。
改めて家をよく見渡すと、雨戸の一部やエアコンの室外機の少し凹んでいる。素人が見てもペンキの塗り残しやムラが感じられる。
あわてて施工した会社にクレームの電話を入れても、営業マンを通してくれだのと言われ、なかなか対応してくれません。営業マンに連絡すると「納得して支払いをされましたよね」と理不尽な返答のみ。
「失敗した」
「騙された」
「損をした」
と思う瞬間です。
外壁塗装で失敗しない為に:まとめ
こんな一連の話を聞くと、大げさに思えるかもしれません。でも実は珍しい事ではありません。
外壁塗装で失敗しない為にも、少しでも不安や迷いがあれば契約しない、納得がいかないまま了解しない、など心に留めておいていただければと思います。
長寿命塗装技術研究会 栗山勇次