
長寿命塗装技術研究会の栗山です。
茨城県水戸市から外壁塗装を中心に、大切な住まいで長く暮らすための秘訣をお届けしています。
外壁塗装を依頼すると、ほとんどの場合に必要になるものとして足場があります。
見積依頼をされると、必ずといっていいほど費用として計上されてきているので、過去に経験があるかたは「こんなに高い金額?」と思った方も少なくないでしょう。
そんなお客様の気持ちを察してか、最近は「足場代はいただきません」という業者もちらほら見かけます。
ということは足場は必要ないのでしょうか?
今回は足場の重要性について書きます。
足場とは
足場とは、工事中に作業をするためのステージ(通路)です。工事が始まる時に組み立て、工事終了後には無くなってしまう代物です。
足場業者の言葉では「架設」という人もいます。
しかし、私は架設は動詞ですので、工事中に掛けておくのは仮設足場ではないかな、と考えています。
工事中の足場について、ひとつ気に留めておいて欲しい事があります。
それは、足場が掛ると若干、防犯上の問題点が出てくるということです。
作業するための通路が、どろぼうの通路になりかねない、ということです。
ですので、足場を掛けたら普段以上に施錠には注意してください。
特に2階や天窓等、何気ないところからの出入りができてしまうので気を使ってください。
そんな防犯上の注意をしてまで足場は必要なのでしょうか?
足場が必要な4つの理由
お客様から、足場代が高いとかもったいないから梯子で作業ができませんか?と言われる事があります。
最近はずいぶん減ってきましたが、実際のところどうでしょうか?
もし、あなたのご近所で足場を掛けずに新築工事をしている現場があったらどう感じるでしょうか?あまり良い印象は持たないのではないでしょうか?
これはリフォームでも同じことです。
そこで、足場が必要な理由を4つ書きます。
1、安全性
まずはなんといっても安全性です。
足場を組むことで安定した体勢で作業が出来るため、職人の命を守ることができます。
足場代をカットする=職人の安全を無視する、ということでもあります。職人が安心して作業を行い、事故を未然に防ぐためにも、足場の設置は重要です。
2、正確性
足場があることで、しっかりと安定した体勢での作業になるため、正確性もずっと高くなります。
逆に言うと、足場が悪いときちんとした正確な作業ができないのです。足元が不安定な状態では力の加減も均一にはできません。
ということは仕上がりの性能や見た目が2割~3割も落ちてしまうのです。
3、スピード
足場を掛けずに、例えば梯子等で何とか作業をしてしまうと、通常よりも進行のスピードが2割~3割ほど遅くなります。
というのも外壁塗装は一度だけ塗るものではありません。
下塗り~中塗り~上塗りと複数回に渡って塗ります。
また外壁の洗浄や下地の補修などもあります。
これらの作業を行うのですから、足場がないとどうしても遅くなってしまうのです。
4、近隣への配慮
先ほど、新築の建築時に足場がないといい思いはしない、と書きました。
さらに足場がないと周囲にシートを貼る事ができません。
シートを貼らないと塗料が飛散してしまい、近隣とのトラブルに発展しないとも限りません。
塗料の飛散というと、吹きつけでの塗装を思い浮かべる方もいるかもしれませんが、ローラーや刷毛であっても、塗料は多く飛び散ってしまいます。
足場を掛け、シートを貼る事もまた必要なのです。
仮説足場は必要
外壁塗装時に足場が必要なことは理解していただけましたでしょうか?
もちろん、当社も足場がなくとも作業ができるものでしたら、足場無しの状態で作業をします。
でも、通常業者が足場が必要と提案した時は無駄ではありません。
もし他の業者で足場代が不要というのでしたら、なぜそうなのかしっかりと確認してください。
足場代を安く見せる変わりに、どこか他の部分でごまかしているかもしれません。
とはいえ、住宅の足場(3階以下)で¥1,000/㎡を超えるようでしたら、ちょっと高すぎるかもしれません。
長寿命塗装技術研究会 栗山勇次