
長寿命塗装技術研究会の栗山です。
茨城県水戸市から外壁塗装を中心に、大切な住まいで長く暮らすための秘訣をお届けしています。
失敗しない外壁塗装工事のために、視点をいくつかにわけて説明しています。
勉強会などでよくある質問に「塗装工事は何処に頼めば良いのでしょうか?その基準がわかりません」という質問が多いからです。
あまり他社のことには触れたくはありませんが、相談されることも多いため、今回は、当事者だから知っている、業態別の価格のからくりについて書いていきます。
なぜ価格差が発生するのか?
「外壁塗装をしようかな」と考える時に、依頼先としてどんなところが思い浮かぶでしょうか?
・ハウスメーカー
・リフォーム会社
・工務店
・塗装店
・ホームセンター
多くの人はこのあたりを考えるのではないでしょうか?
最近は、家電量販店や総合スーパーなどでも請け負っているようですから、窓口としてはとても多いといえるかもしれません。
しかし、あくまでも窓口としてあるだけで、実際に施工しているのは別、という形態も少なくはありません。
一部のリフォーム会社などでは自社で職人を抱えていることもありますが、そうでない場合、最終的に施工をする多くは、個人の塗装店となります。
ということは、窓口である依頼先から、施工の塗装店まで中間に業者が入れば入るほど、中間マージンが発生してしまうのです。
それが必ずしもダメだというわけではありません。
大手のしっかりとしたハウスメーカーが入ることで、ある程度は質の高い技術が提供出来ますし、またお客様は安心にもなります。
しかし、こういった過程を踏むことで塗装の価格差が発生するのです。
業界別価格のからくり
では実際に業界ではどんな価格のからくりがあるのでしょうか?
1)ハウスメーカー
基本的には、自社に工事人はいません。協力会社が担当しています。
ハウスメーカーは自社物件の「顧客のメンテナンス」がメイン作業になります。したがって工事代金は協力会社の工事代金にメーカーの経費がかかります。
つまり通常より割高になるケースが多く見られます。
しかし、お客さんもそのことは知っているようで、一種の保険のつもりのようですし、家を建てたところでリフォームしたい、というのは普通の考えではないでしょうか?
2)大手リフォーム会社
常に「営業マン」と「職人」を募集しているのが特徴です。
それを業務拡大とみるのか定着率が低いとみるのでしょうか。
いずれにしても「テレビコマーシャル」「営業マンの人件費」「募集経費」「立派な事務所経費」など、間接的な経費が多いことが見受けられます。
そのためでしょうか、当然販売価格が割高です。
にもかかわらず、職人へのコストをかなり抑える傾向にあります。ということはスキルとしても十分とはいえるのか、疑問が残るところです。
3)中堅リフォーム社
リフォームの部署を持った工務店等も含まれます。
どちらかというと、比較的バランスが取れている所が多いようです。
職人も長くいる傾向があります。
4)工務店
価格・職人のレベルにかなりの開きがあります。
不況下においても、凄く業績を伸ばしている会社もあります。
5)塗装店
似ているようで区別が付きにくいかもしれませんが、塗装店と塗り替え専門業者は少し異なります。
塗り替え専門店は、誰でも比較的簡単に始めることが出来るので業者の数は多いのが特徴です。
これは、資格やスキルが無くても開業できる塗り替え専門店は、安い価格を出すところは注意が必要です。
工事スキルにもかなりの開きがあるのが現状です。
価格のからくり:まとめ
業界別の価格のからくりについては分かっていただけましたでしょうか?
究極の防衛策は、なんといっても早く信頼できる「業者や人」と知り合うことです。
塗装はスキルが必要ですから、腕のいい職人、もしくはそのような職人を雇う業者が重要です。
昔の大工さんとのような関係ができれば安心です。
とはいえ、昔に比べて窓口が多い分、家全体のことが分かる、信頼できる業者を見つけるのは困難かもしれません。
長寿命塗装技術研究会 栗山勇次
参考)失敗しない外壁塗装工事シリーズ
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