
長寿命塗装技術研究会の栗山です。
茨城県水戸市から外壁塗装を中心に、大切な住まいで長く暮らすための秘訣をお届けしています。
今回は塗料の仕上げとその技術、さらに、少し前に注目された塗料についてお話しします。
塗装の仕上げの種類と技術
仕上げの塗装の種類はいくつかあります。
吹きつけタイルやリシン、スタッコや石材調の吹きつけ、コテ塗りなどが主に使われています。
これらは全て塗装が必要となります。
また多く使われているサイディングですが、これもいろいろな種類があります。
最近は写真の左側ような意匠性の高いサイディングを多く見かけるようになってきました。
この意匠性の高いサイディングの場合、デザイン性というか均一されていないような、ムラがあるような感じで色が入っています。
しかし一般的には塗装をすると、右の写真のような、のっぺらぼうというか、このような形で仕上がってしまうのです。
こうなってしまうと、以前のデザイン性のある塗装と比較すると、品がないというか美観を損ねてしまっています。
そこで最近は少し早めに、この目地がキレイな内にクリア塗料をぬることで、デザイン性を維持しましょう、という考え方が増えています。
当社でも、このクリア塗料というのも結構扱っています。
また当社の工事責任者はこういうデザイン性の高いものを、2色で仕上げることを得意としております。
この目地底と表面の色替えをして、ダブルトーンというものにして仕上げる方法です。
少し専門的になりますが、こういった工法にご興味がある方は、ご連絡をいただければ、違いについても詳しくお話しします。
塗装業界注目の塗料
次に塗装業界で注目の塗料についてお話ししたいと思います。
まずはTOTOさんから出ている光触媒塗料、ハイドロテクトという塗料です。
一時、もの凄い人気がありました。
しかし、正直に言うと最近は、以前と比較すると人気が落ちてきている感じもあります。
ハイドロテクトとは、太陽光が汚れを分解して、雨水が洗い流すというセルフクリーニング型塗料のことを指します。
詳しく説明すると
・太陽が汚れを浮かし
・雨で洗い流すので
・いつも家はピカピカ
という夢のような仕組みです。
でもよく考えると
「雨がかからない場所はどうなるのだろう?」
というのが、塗装業者の疑問でもありました。
ただ、塗装メーカーさんも
「雨が当たらない場所の汚れは残ります」
と実際に口にしていました。
またさらに「外壁がサイディングの建物のシーリング部分は汚れます」と、塗装メーカーさんは胸を張って言っていました。
外壁をサイディングにしている場合、シーリング、つまり目地の部分が一般的に汚れがつきやすく落ちにくいのですが、これについてはハイドロテクトでも同様、ということです。
夢のような塗料はない、ということかもしれません。残念です。
数年前ですが、この光触媒塗料が商品化された際、各県にこの塗料の取扱いをする特約店を1件だけおく、というお話しがありました。
当社でもご縁があって、詳しくお話しを聞く機会があり行ってきました。
残念なことに、そのメーカーさんの対応があまり好ましくなかったので、特約店にはならずに終わりました。
もしかすると特約店になれなかった、というのが正しい表現かもしれません。
ただその際に、この材料では続けていくことは難しいだろうなあと伝えました。
TOTOさんに関しては、現在はこの材料は廃止となっています。
光触媒に関しては比較的クレームが多かったようです。ただ今でも使っている業さんはいますので、知識として持っていて欲しく、お話ししました。
長寿命塗装技術研究会 栗山勇次